(府中市)基地留保地の「新総合体育館」構想は、民設民営方式がベターではないか(府中市議会議員 ゆうきりょう)
府中市議会議員(国民民主党所属)の ゆうきりょう です。
府中市では浅間町にある基地留保地(14ヘクタール、東京ドーム3.2個分)の敷地活用について現在検討中で、来年度に具体的な計画書が公表される予定です。市議会での質疑応答を聞くかぎり、市は「PFI,PPP」方式(公設民営など官民連携)を活用して5000人規模のスポーツアリーナ兼市民体育館の併用施設の建設を考えているように、私には推測できます。
★民設民営方式のメリット、デメリットは
府中市が浅間町の基地跡地留保地に計画している新総合体育館(5000人規模のアリーナ機能も含む)の整備手法について、民設民営方式を採用した場合のメリット・デメリットを調べました。
1,民設民営方式のメリット
民設民営方式は、民間事業者が自ら資金を調達して施設を建設し、所有・運営までを行う手法です。
①財政負担の大幅な削減・・ 建設費(初期投資)や維持管理費が原則として民間負担となるため、府中市は巨額の公費投入を回避・抑制できます。
②高い収益性と集客力の最大化・・ 民間企業のノウハウと柔軟な経営感覚を活かし、プロスポーツの興行(Bリーグ等)や大規模イベント、レストラン、コンビニ等の多様な商業施設を一体化したスピード感のある運営が可能になります。
③行政側の運営リスク回避・・開業後の集客下振れや、維持管理費の高騰による赤字リスクを原則として民間側が負うことになります。
2,民設民営のデメリット
①公共性の低下と市民利用の制限・・民間事業者は収益を最優先するため、興行利用(プロの試合やコンサート等)が優遇されやすく、一般市民がサークル活動や個人利用で使える時間や枠が著しく制限される懸念があります。
②利用料金の高騰・・ 施設の維持運営費を賄うため、一般の市民利用料金が他の公設体育館に比べて高く設定される可能性が生じます。
③撤退や破綻時のリスク・・万が一、民間事業者の経営が破綻したりアリーナ事業から撤退したりした場合、施設が機能停止に陥り、地域のスポーツ拠点や防災拠点としての役割 が突然失われるリスクがあります。
3,公設民営 と 民設民営、府中市にとって「リスクが少ない」のはどちらか?
(1)府中市が「公設民営(PFI等)」を思考する背景とは
府中市が現在公表している基本構想、議会での質疑を見る限り、現状は従来の手法に加えて「PFI/PPP(公設民営)方式」の導入可能性を軸に検討が進められているように、推察できます。
市が考える今回の構想では単なる「興行用アリーナの誘致」ではなく、現在の老朽化した市立総合体育館(矢崎町)の移転も兼ねています。そのため、災害時の避難所(防災拠点)としての機能や、市民が安価にスポーツを楽しめる場(公共性)の確保も条件となります。
民設民営方式は市の金銭的リスクを減らせる一方で、「市民が使いたい時に使えない体育館になってしまう」という住民満足度が減るリスクもあります。したがって、行政が所有権とコントロール権を握りつつ、民間資金やノウハウを一部活用する「公設民営方式(PFI)」の方が、府中市にとっては政策目的を達成する上でのリスクが少ないと判断されます。
★私なら民設民営方式を採用し、市民向け体育館は現在の総合体育館を活用する提案をしたい
しかしながら私の考えは、府中市にとって財政的リスクが少ない、民設民営方式を提案したいと考えています。理由は①新総合体育館と似た性質の施設として、近隣には飛田給の京王アリーナがあり、また近所には市の芸術劇場もあるなど競合施設がある。
②いったん建設すると、その後の音響設備や建物などの維持管理に通年的コストがかかり、市の負担が増え財政を圧迫する(ランニングコストの増大の懸念)
③近年の物価高騰と人手不足により、建設工事事業費が今後、どれだけかかるかの見通しが、現状でわからない点も心配。
④新総合体育館の最寄り駅が、京王線東府中駅で徒歩15分~20分程度かかり、観客にとって微妙な距離であること。
★新総合体育館完成予定の8年後の日本経済、社会情勢はどうなっているか
新総合体育館については、「新たな魅力の創出により都市間競争力の向上につながる活用を図る」というコンセプトが、方針の柱の1つにありますが、プロスポーツチームの試合を多く招聘することで、府中市内に人流をつくり、地域経済活性化を図ることで、近隣市との都市間競争で優位に立つことが目的の1つです。
しかしながらここで懸念される点が、完成と共用開始が8年後(令和15年度)という点です。果たしてその8年後の日本経済と社会情勢がどうなっているかです。現状考えると、あまり明るい日本経済、社会情勢にはなっていないのではないかということです。今日では急激な物価高騰が日本経済と国民生活を直撃していますが、新体育館の工事費用がどれだけ膨らむかわか、わからないという点が気がかりです。現に新体育館の基本構想段階で、予想される事業費を見込むことはできませんでした。
★民間が自由に考え自由に使える民設民営方式が、企業も手をあげやすい
これだけの大型、多機能スポーツ施設を建設するにあたり、最悪の事態も想定すると、公設民営の場合、市の借金とその後の運営コストだけが残ってしまい、市財政を圧迫するという事態になりかねません。
こうした点を考えた場合、民設民営方式は、民間事業者が自ら資金を調達して施設を建設し、所有・運営までを行う手法であり、府中市にとって財政的リスクがない手法です。民間企業が自由な発想で自由に使用できる方式で、民間企業も開発に手上げやすいのではないでしょうか。
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