23 10月

障害者雇用水増し・・府中市は法定数の不足が24人、雇用率0.79%

【府中市は、昨年6月時点で障害者雇用率で法定雇用率を大幅に下回る数値】

 

今朝(10月23日)の朝日、読売、毎日、東京の各紙1面で自治体による障害者雇用者数の水増し問題を報じています。また各紙多摩版にもこの問題の記事が掲載されています。

朝日の記事では「都内の区市町など77機関の障害者雇用数(昨年6月)が、実際には公表数より計123人少なかった」と報道されています。「障害者雇用を進める立場にありながら、不適切な運用をしていた自治体がある」としています。その中で雇用率で法定値未満だった26機関のうち、区市町村のなかで雇用率が最低だったのが府中市とのことです。記事では「(府中市は)昨年、障害者雇用数を『34人』と国に報告していたが、実際には13人で、雇用率は『2.34%』ではなく0.79%だった」と報じています。

記事では市の担当者は「診断書があれば条件にあてはまると解釈していた。隠す意図は無く、あらためて障害者手帳を確認したところ、持っている職員が少なかった。積極的な障害者雇用に努める」としています。

また東京新聞では「2.3%の達成には24人も足りず、『障害者枠の対象年齢引き上げなどで少しずつ障害者の雇用を増やしたい』」とあります。

府中市の担当者の記事にあるように「隠す意図はなかった」というのは、私もそうだと思います。しかし「認識が甘かった」ことは反省すべきです。なぜ甘い認識となるような雰囲気(市役所内の)だったのか。この問題を総括したうえで、法定数値をクリアする障害者雇用者数に早急に改めるよう、市に求めたいと思います。

結城亮(結城りょう)

19 9月

介護業界「辞めたい」14% 月給制職員2年前の1.5倍に

【今朝の朝日新聞の報道から】

 

今朝(9月18日)の朝日新聞7面に、介護業界で働く正規職員の14%が「辞めたい」としている調査結果の記事が報じられています。調査したのは、「日本介護クラフトユニオン」の調査によるもので、2年前の1.5倍になっているとの事です。記事では「ユニオンは『賃金の上がり幅が小さく、将来に不安をもつ人が多いのではないか』とみている」とあります。組合員4302人を対象に実施して、69%の回答をえたとあります。記事によると「『賃金が低い』と答えた人が月給制で56.5%、時給制も51%と最多だった」とあり、有給休暇取得についても「まったく取得できない」「なかなか取得できない」合わせると40%を超える結果であると報じています。

以前から介護業界の仕事はきつく、賃金が低く人手が足りないことは問題になっていましたが、この状態がさらに深刻になっていることを証明する調査結果ではないでしょうか。

府中市内の介護職場でも人手不足は問題になっています。根幹は国の施策として大胆は大幅賃金引き上げと、労働条件改善を実現することしか解決手段はないのではないでしょうか。今後さらに加速する高齢社会であり、介護業界は人手が必要になるわけです。共産党府中市議団もこの問題では、プロジェクトチームをつくり、現場の声を政策にして運動に広げる試みをしていますが。私も介護現場の実態をつかみ、議会でも取り上げて草の根からこの業界で働く勤労者の待遇改善を求めたいと思います。

結城亮(結城りょう)

18 8月

府中市の特別養護老人ホームの待機状況について

 平成30年8月16日現在、府中市のホームページでは市内にある特別養護老人ホームの待機状況を各施設からの情報提供に基づき、以下の情報を公開しています。詳細については以下の各特養ホームにご連絡ください。

 

注記:利用(入所)については、直接施設にお問合せください。
注記:地域密着型とは、29人以下の特別養護老人ホームで、原則、府中市民でなければ利用(入所)できません。
注記:複数の施設に入所申込みをされている方がいますので、待機者数を合計した人数は、府中市内全体の実待機者数とは異なります。

特別養護老人ホーム待機状況(平成30年4月1日現在)
施設名 住所 電話番号 定員 待機者数
特別養護老人ホーム信愛泉苑 武蔵台1丁目10番地の4 042-366-0080 110人 209人
府中市立特別養護老人ホームよつや苑 四谷3丁目66番地 042-334-8133 80人 183人
府中市立特別養護老人ホームあさひ苑 朝日町3丁目17番地の1 042-369-0080 100人 364人
安立園特別養護老人ホーム 晴見町1丁目13番地の5 042-367-6511 60人 249人
特別養護老人ホーム信愛緑苑 緑町1丁目39番地の3 042-367-8080 60人 227人
特別養護老人ホーム信愛緑苑(地域密着型) 緑町1丁目39番地の3 042-367-8080 20人 100人
特別養護老人ホームたちばなの園白糸台 白糸台6丁目2番地の17 042-358-0221 86人 186人
特別養護老人ホーム鳳仙寮 西府町2丁目24番地の6 042-360-1353 50人 168人
特別養護老人ホーム・介護老人福祉施設「わたしの家 府中」 南町6丁目60番地の3 042-360-8655 52人 134人
特別養護老人ホーム・介護老人福祉施設「わたしの家 府中」(地域密着型) 南町6丁目60番地の3 042-360-8655 25人 134人
18 7月

障害者の介護保険優先原則「65歳問題」の解消を・・共産党議員団

6月の一般質問で、共産党議員団の服部ひとみ議員は、障害者の介護保険優先原則、「65歳問題」の解消について質疑をしました。

障害のある方が65歳に達すると、障害福祉サービスから介護保険サービスに移行させられます。そのため、障害者福祉制度では非課税世帯には原則無料ですが、移行によって利用料負担の発生や、サービスの量が減ることになります。65歳になると「要介護4では障害者のサービスが認められず、5で認められる」あるいは、「受けていたサービスが半分に減る」などの声が市民からよせられています。

 

そこで介護に移行しても同一事業者からサービスを受けることが可能となる共生サービスの新設を機会に、「65歳問題」への対応と市の考えを質しました。市内の65歳以上の障害者のうち介護保険サービスのみのり利用者は1639人(34.2%)、障害福祉サービスの上乗せ支給は30人(0.6%)、ALSや視聴覚障害と要介護5が該当。「原則として介護保険サービス移行後は、全員が負担増」との答弁でした。この答弁に対して服部議員は、要介護度が4に下がり月100時間受けていたサービスがガイドヘルパー1日30分を残してカットされ、不足分が自己負担になった例を示して、こういう事態にならないように質しました。

 

市の答弁では「一律、機械的に削減をすることはない」「必要と認められる場合には、障害サービスの支給を決定する」ということでした。服部議員は質疑の最後に「障害者が高齢になっても必要なサービスを受け続けることができるように、介護保険優先原則の撤廃を国に求めるように要望しました。

結城亮(結城りょう)

09 7月

ひとり暮らし高齢者などへの訪問支援事業を区内全域で開始・・練馬区

【訪問支援事業の対象者2万人を民生委員の調査などから整理、すべての包括地域センターに2人ずつの専従訪問支援を配置・・練馬区高齢者支援課】

 

先日私の6月29日付ブログで朝日新聞多摩版の記事「自治体が高齢者世帯に戸別訪問を介護保険の申請などを聞き出す取り組み」を紹介しましたが、本日、この事業を実施している練馬区の高齢者支援課に話を伺ってきました。練馬区では、今年の4月から区内全域において高齢者世帯に対する「訪問支援事業」をスタートしました。対象となるのは、区内のひとり暮らし高齢者および、高齢者のみ世帯で、介護保険を受給していない高齢者を対象(2万人)としているとのこと。

この事業は、区内25ヶ所の地域包括支援センターの機能強化を目的に検討を開始した経過があり、全ての地域包括センターに社会福祉士など、専門資格をもつ専従の訪問支援員を2人ずつ配置したとのことです。

この支援員の方が訪問時に生活実態を把握し、介護予防事業の案内や、介護サービスの申請など新たな支援につなげることを目的としています。また定期的な訪問が必要な方は、区民ボランティアなどが見守りを行い、認知症昨日低下などを早期に発見できる体制を構築しようというものです。練馬区では昨年、2ヶ所の地域包括支援センターにおいて、この事業をモデル実施しており、地域から孤立していた高齢者夫婦や、近隣とのトラブルを抱えていた高齢者など、生活上の課題を抱えた高齢者を把握して、介護サービスを含めた必要な支援につなぐなどの、高い成果をあげたとの事です。

この事業は東京都の在宅支援課が補助事業として実施しているもので、練馬区のこの事業を活用して、今年度は2億5千万円の予算を組んだとのことです(このうち半分は都の補助金を活用)。

なお対象者2万人の名簿については、地域の民生委員が地域ごとの高齢者世帯の実態調査をしているので、それを行政が整理したとのことです(生活保護受給者については、同区ではケースワーカーのほかに、生活支援員を配置しているので、この見守り制度の対象外とのこと)。

 

【ぜひ府中市でも実施を要望したい】

 

練馬区でもこの制度は4月からスタートしたばかりで、詳細の分析は今後になりますが、多くの方々は健康な高齢者の方とのこと。そうした方には、介護予防事業への参加を促すほか、なかには地域でボランティア活動を希望する方もいるとのことで、高齢者を地域社会につないでいくためにも役立つ事業になっているとのことです。担当課長さんの話を伺って、私は大変興味のある事業だと思いました。

ちなみに都に確認したところ、多摩地域でこの事業を実施ているのは、国分寺市、八王子市、三鷹市、青梅市、狛江市、東大和市、武蔵野市、武蔵村山市、多摩市とのこと。まだ府中市は実施していないので、ぜひ一般質問などでも取り上げて、事業の実施を要望したいと考えています。

結城亮(結城りょう)