(府中市)企業城下町として発展してきた府中市・・今日的な産業構造変化を活かす施策を(府中市議会議員 ゆうきりょう)
府中市議会議員(国民民主党所属)の ゆうきりょう です。
★企業城下町としての歴史をもつ府中市・・近年は産業構造も微妙に変化
府中市は歴史のある、同時に多彩な産業のある企業城下町でもあります。府中市では令和7年度に経済センサス活動調査をはじめとする各種統計データを活用して、平成24年、28年、令和3年の3回において、市内産業の構造変化について、立川市や調布市などの近隣8市との比較分析を行っています(自由クラブの杉村康之市議との質疑から)。
★府中市の答弁⇒ 府中市の産業構造については、主に製造業、卸売業、小売業が市の産業を支える主要産業であることを確認した。また経年比較の結果、建設業や情報通信業、道路貨物運送業、医療、福祉分野などで拡大傾向が見られる一方で、小売業、飲食サービス業、製造業などでは縮小傾向が見られた。そのうえで、小売業、飲食サービス業、製造業、建設業について近年の変化の要因分析をした結果、宅地化や再開発の進展、電子取引の普及、後継者不足、人手不足や賃金上昇などが共通する要因として整理された。
1,調査結果から見る「府中市の産業構造」の特徴
府中市は、多摩地域の中でも多様で強固な産業構造を持っているのが特徴の1つです。
(1) 製造品出荷額が「東京都の区市町村で第1位」
府中市最大の強みは工業(製造業)の規模の大きさです。歴史的に東芝やNEC、サントリー、日本製鋼所といった日本を代表する大企業の広大な製造・研究開発拠点が集積する「企業城下町」として発展してきました。そのため、製造品出荷額は東京都内の全区市町村の中でトップ(第1位)を誇ります。
(2)「情報通信業」の特化とインテリジェントパーク
就業者の割合を全国平均と比較した「産業別特化係数」を見ると、府中市は情報通信業が突出して高いというデータが出ています。これは、IT系企業の集積に加え、北府中エリアの「府中インテリジェントパーク」などに金融機関や保険会社の大型バックオフィス(データセンターや開発拠点)が多数立地しているためです。
(3)従業者数ベースでは「医療・福祉」や「卸売・小売」が上位
令和6年の経済センサス等の最新データによると、市内の事業所で働く「従業者数」の割合では、時代の変化とともに医療・福祉分野が大きなシェアを占めるようになっています。次いで卸売・小売業、製造業などが続いています。
(4)財政面での実利と「職住近接」
これらの巨大なインフラ産業や生産拠点があるおかげで、府中市には多額の固定資産税(償却資産)や高所得な技術者の住民税がもたらされます。ここに東京競馬場や多摩川競艇場などの公営競技収益も加わるため、国の地方交付税に頼らない全国屈指の強固な財政力を有しています。また、市内で働き市内に住む「職住近接」のバランスが良い都市としても知られています。
2,府中市は製造業、情報通信業が基幹産業の都市
府中市の産業構造は、立川市などの「消費型の商業都市」とは異なり、「大手企業の製造・IT拠点(東芝、サントリー、日本電気など)や情報通信業といった基幹産業」とボートレース平和島の主催などの公営競技によって支えられる、高い財政力を誇る、強固な産業都市である点が最大の特徴ではないでしょうか。 この強みを最大限に活かし、持続可能な発展を遂げるために取り組むべきことは、言うまでもありません。議会においても、府中市の産業構造の利点を活かす施策について、多くの議員さんから、様々な要望と提案がされています。
(1)「大手拠点」と「地場中小企業」のオープンイノベーション創出
府中市には日本のインフラやITを支える大企業の工場や開発拠点、データセンターが集積しています。
①サプライチェーンの強靭化・・大企業が求める脱炭素(GX)や生成AIの実装といった最先端のニーズに対し、市内の地場中小企業が追従・連携できる体制を作る必要があること。
②現場介入型の伴走支援・・商工会議所などが主導する「次世代伴走支援」などを活用し、中小企業の新技術・新製品開発への補助を強化して、大企業とのビジネスマッチングを、さらに促進する必要があること。
(2)「公営競技・インフラ財源」を活かした次世代の住環境・実証実験の投資
潤沢な財政力を、単なる行政サービスの維持(守り)だけでなく、未来の産業誘致(攻め)に投資をすること。
①スマートシティ・モビリティの実証フィールド化・・充実した道路網や財政を活かし、自動運転やスマートインフラなどの実証実験を市内で誘致・実施し、新たなIT・MaaS企業の拠点を呼び込む必要性が指摘されています。
②高度人材の定住促進・・ 良好な住環境をさらにブラッシュアップし、市内の大企業や情報通信業で働く高所得なエンジニア・研究者が「職住近接」で暮らせる街づくりを進め、市内での個人消費へ循環させる施策の強化が指摘されています。
3,歴史・文化(武蔵国府)と産業観光の融合
府中市は歴史的に「武蔵国の国府」として栄えた歴史をもちます。あわせてサントリーのビール工場に代表される現代の「ものづくり」が共存する都市でもあります。
①インバウンド・産業ツーリズムの強化・・大企業の工場見学と、大國魂神社をはじめとする歴史遺産を組み合わせた「体験型観光」をパッケージ化し、消費単価の高い観光客を呼び込む施策も指摘されています。
~このように見てくると、府中市は歴史があり戦後の産業政策の成果で、今日の発展があるのではないでしょうか。現代に生きる私たちは、この先達の方々が築いた成果を、さらに今日的に発展させていかなければなりません。引き続き、府中市の産業発展のために、有意義な提案要望をしていきたいと思います。(ゆうきりょう)
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