27 9月

(府中市 公共プール整備計画)府中市が寿町3丁目の市有地(ケーズデンキの裏)に公共の屋内プールの整備計画(府中市議会議員 ゆうきりょう)

府中市議会議員(国民民主党所属)の ゆうきりょう です。

★「府中市立小・中学校プール整備計画(案)」の柱の1つ、寿町3丁目のプール整備計画

府中市では、小・中学校の屋外プールを廃止し屋内の拠点プールへ集約する「府中市立小・中学校プール整備計画(案)」を作成しています。その拠点プールの1つに、寿町3丁目の公共用地(市民球場から南西方向の市有地、現在は一部、市の駐車場で利用)を新たな屋内拠点プールの新設候補地として位置づけています。同計画案では、水泳授業に対応する拠点プールとして、主に「新総合体育館内に整備予定の屋内プール」と、この「寿町3丁目公共用地の屋内プール」の2つを先行して位置づけています。各学校からはバスや徒歩で15分程度で移動できる想定とのことです。

★寿町3丁目のプール整備計画の方向性

①寿町3丁目の公共用地に、温水化・水温調整の設備を備えた屋内プールを新設。一般開放にも対応する、②寿町3丁目が選ばれた理由は、車でのアクセスが良いことに加え、この地区にある地域冷暖房施設の冷温水をプールの温水化などに使えるため。ライフサイクルコストの抑制やCO2削減が期待できると評価されたとのことです。また供用開始は、令和15年度からを予定しているとしています。

★寿町3丁目屋内プール(計画案)の概要

①施設想定・・25メートル・6レーンの規模で、温水および室温調整設備を備え、年間を通じて利用できる施設を想定しています。

②選定理由・・自動車やバスでのアクセスが良好なことに加え、近隣にある地域冷暖房施設の冷温水をプールの温水化などに活用できるため、コスト抑制やCO2削減(環境面)のメリットが大きいと判断されました。

③利用形態・・複数の小学校、中学校がシェアして行う水泳授業の拠点となるほか、休日や夜間は市民へ一般開放されることも想定されています。

④市内全体のプール整備の流れ

★府中市内全体では、水泳授業をまかなうために最低3施設の屋内拠点プールが必要と試算されています。

①府中基地跡地(浅間町)に整備予定の「新総合体育館」内の屋内プール

②寿町3丁目公共用地に新設する屋内プール

③3つ目の施設については、「他の2施設の稼働状況や児童生徒数の推移を見て改めて検討する」としています。

なお、これらの屋内プールが完成するまでには相当な期間を要するため、その間に屋外プールが使えなくなる学校に対しては、民間の屋内プールを暫定的に活用する方針が示されています。⇒ 府中市公式ホームページのプール整備計画ページ 。

★寿町3丁目に計画されている屋内プールは、近年の猛暑対策や学校施設の老朽化に伴い、府中市教育委員会が策定を進めている「府中市立小・中学校プール整備計画(案)」において、新たな屋内拠点プールとして位置づけられている新設予定の施設です。

1,計画の背景と目的

府中市では、近年の酷暑による熱中症リスクを避けるため、今後の学校改築にあたっては屋外プールを新たに整備しない方針を固めました。将来的には水泳授業を全面的に屋内(公共・民間プール)へと移行するにあたり、授業で利用する「屋内拠点プール」の1つとしてこの寿町3丁目の施設が計画されました。

2,整備予定地と立地のメリット

(1)場所・・ 寿町3丁目公共用地(ケーズデンキの裏、市民球場から見て南西側の市有地)

(2)アクセス・環境面のメリット・・バスでのアクセスが非常に良好な場所です。また、近くにある地域冷暖房施設のエネルギーを活用できる見込みとなっており、整備・運用コストの削減や環境負荷の軽減(省エネ)につながるメリットがあるとされています。

(3)施設の特徴

①温水化および室温調整のための設備を完備した快適な屋内プールとなります。

②小・中学校の水泳授業の「拠点プール」として活用されるだけでなく、一般開放にも対応できる施設として計画されています。

③学校施設としての枠組みにとどまらず、市民が幅広く利用できるよう様々な可能性が検討されています。

4,拠点プールの全体像と今後の流れ

寿町3丁目にある府中市の市有地の活用について、以前、府中市議会予算委員会の総括質疑で取り上げたことがます。

※ゆうきりょう質問 ⇒ 中心市街地活性化の柱の1つとして、観光支援のための施策がある。そこで観光対策として、寿町3丁目(ケーズデンキの裏)の市の土地を活用できないか。また現在の市役所第二庁舎を、にぎわいの創出のために、民間主導による活用を提案するものですが、市の認識を伺います。

★府中市の答弁 ⇒ 観光対策としての駐車場の整備については、旅行事業者のニーズ把握や費用対効果、管理方法などの課題が多岐に渡ること、また寿町の市有地など市有財産の活用についても、各行政需要を踏まえたうえで総合的に検討していく必要があるため、関係部署と連携し調査、研究していく必要があると考えています。(以上、市の答弁)

~以前から寿町3丁目にある市有地については、市街地の中心部にあり有効な活用について注目していました。今後の動向に注視し、またみなさんにお伝えしていきます。(府中市議 ゆうきりょう)

※ゆうきりょう のブログをご覧になった方で、府中市への要望などお寄せください。福祉、街のインフラ、防災、産業、環境衛生、学校教育など、なんでも結構です。 アドレス yuki4551@ozzio.jp  電話090-4136-7642(電話にでない際は、留守電にお名前をお願いします) 住所・・府中市紅葉丘2-6-3、メイプルタウン吉野D202

※ 府中市議会議員  ゆうきりょう の朝の駅頭市政報告は、原則、毎朝下記の予定で行っています。駅頭では「市政通信」を配布しています。市政相談、生活相談なども受け付けています。なお雨天時や、自身の都合により中止の場合がありますが、お気軽にお声をおかけください。駅頭には朝5時~8時までいます。

月曜日・・西武線多磨駅東口

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26 9月

(府中市)市民聖苑 開設から30年、大規模改修工事計画が公募プロポーザル入札不調で暗礁に(府中市議会議員 ゆうきりょう)

府中市議会議員(国民民主党所属)の ゆうきりょう です。

府中市内にある「府中の森市民聖苑」が建設以来、30年以上が経過し、施設の老朽化に伴う大規模改修計画において、設計・施工やその後の管理運営に民間企業の資金やノウハウ(PFI手法やPPPなど)を活用できるか、その可能性を調査・検討しています。

1,導入検討の背景

府中の森市民聖苑は、通夜・告別式・火葬・法要を1カ所で行える府中市民専用の利便性の高い公営施設です。しかし、開設から30年の年月が経ち、施設の老朽化が進んでいることから、大規模な改修工事が必要な時期を迎えています。さらに、近年の高齢化に伴う火葬需要の増加や、家族葬の増加といった葬儀ニーズの多様化にも対応していく必要があります。

2,民間活力導入(PFI/PPP)のねらい

府中市では従来のように、行政がすべてを公費だけで発注・管理するのではなく、民間事業者の技術やアイデアを公募して取り入れることで、以下のメリットを目指しています。

(1)コストの削減と効率化: 民間のノウハウにより、設計・建設・維持管理に Gambled(無駄)のない効率的な予算執行を行う。

(2)市民サービスの維持・向上: 工事期間中も極力、市民の火葬や葬儀に影響(ストップ)が出ないような計画を立てる。また、使い勝手の良い現代的な施設へとリニューアルする。

(3)安定的かつ持続可能な運営: 将来にわたり市民が低価格かつ安心して利用できる環境を維持する。

3,現在の進捗状況・・公募型プロポーザルが入札不調

府中市は公共施設マネジメント推進プランに基づき、民間活力導入の可能性についての「サウンディング型市場調査」や「基本計画の策定」を実施してきました。その検討ステップを経て、事業者を選定するための公募型プロポーザル(事業提案のコンペ)を開始し、具体的な設計・改修の段階へと移っています。しかしながら、この間、2回の公募型プロポーザルを実施しましたが、いずれも入札不調に終わっています。理由は人手不足、資材単価の高騰などが主なものと分析されています。当初は令和9年(2027年)9月末頃にかけて、その具体的な設計や工事スケジュールの整理が行われる予定でしたが、現在はまだ工事着工の目途はたっていません。

★府中の森市民聖苑とは(Wikipediaより)

東府中市の公営斎場・火葬場である「府中の森市民聖苑」は、1996年(平成8年)6月に開設されました。

1,設立の背景:旧米軍基地の跡地利用

市民聖苑がある場所は、もともと旧米軍府中基地があった土地です。
基地が日本側に返還された後、その広大な跡地を利用した都市計画の一環(再開発)として整備されました。周辺には同じく基地跡地に造られた「府中の森公園」や「府中の森芸術劇場」、「府中市美術館」が隣接しており、市民の文化的・公共の利便性を高めるエリアとして一体的に開発されました。

2,全国でも稀な「都市立地型」の総合斎場

1996年の竣工当時、最寄り駅(京王線・東府中駅)から徒歩約12分という好立地に、火葬場と複数の式場をあわせ持つ総合斎場を建設することは、全国的にも珍しい都市立地型の斎場施設として注目されました。建物の設計は株式会社梓設計が手掛け、周囲の「府中の森公園」の自然と調和するよう、水や自然光、自然素材を多用した厳かな空間として造られています。

3,市民のための「聖苑葬儀」の確立

開設以来、一貫して府中市民専用の施設(故人または喪主が市民である場合のみ利用可能)として運営されています。
また、費用負担を抑えて安心して葬儀を行えるよう、市と地元の葬儀業者が協定を結んだ「聖苑葬儀」という独自の仕組みが敷かれ、長年地域に定着しています。

4,近年の動向

多様化する市民のニーズや高齢化社会に対応するため、近年も運用が見直されています。たとえば2025年(令和7年)1月からは、霊安室の運用方法の変更や火葬枠の増設など、時代に合わせた利便性の向上が図られています。

5,府中の森市民聖苑の大規模改修工事の目的

同聖苑は1996年(平成8年)の開設から約30年が経過した同施設の老朽化対策と、高齢化に伴う死亡者数の増加(火葬ニーズの拡大)に対応するために実施される計画です。

令和7年(2025年)1月に策定された「府中の森市民聖苑改修基本計画」に基づき、現在は基本設計の策定などの準備段階が進められています。

(1)工事の主な目的と内容

①施設の老朽化対策
開設から30年近くが経ち、建物本体や内部設備、火葬炉などのインフラ更新・長寿命化を図ります。

②火葬や葬儀のニーズ変化への対応
近年増加している死亡者数(高齢化社会の影響)への対応に加え、家族葬や直葬(火葬式)といった「葬儀の簡略化・多様化」という現代の市民ニーズに合わせた環境づくりを行います。

③「稼働を維持しながら」の工事
市民聖苑は地域に不可欠なインフラであるため、施設を完全に閉鎖せず、運営を継続しながら分割して工事を進める計画(仮設計画の検討)になっています。

④DBO方式の導入検討
設計・施工からその後の維持管理・運営までを民間企業へ包括的に委託する「DBO(Design-Build-Operate)方式」に向けた事業費算定なども並行して行われています。

~今日、都内23区では火葬場がないこと、またはその利用料金が高騰していることが問題となっています。府中市では市民聖苑が1996年に開設し、市民だけでなく、他自治体の住民の方も多くの方々が利用されてきました。同聖苑の計画にあたり、当初は一部住民の方々による反対運動もあったと聞きましたが、高齢社会をむかえた今日、建設開設されたことは大変意義あるものであったと、歴史的に検証されることでしょう。(府中市議 ゆうきりょう)

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20 9月

(府中市 民間委託)府中市財政は委託費(物件費)が高く、人件費が低い、その理由とは(府中市議会議員 ゆうきりょう)

府中市議会議員(国民民主党所属)の ゆうきりょう です。

府中市の予算、決算の特徴の1つに類似団体と比較して、民間企業や団体などへの委託料を含む「物件費」の割合が多いこと、また人件費の比率が少ないことがあります。主な理由は、早い段階からの民間委託(アウトソーシング)の積極的な推進と、市が保有する公共施設の維持管理・運営コストがあると考えられます。

1,委託物件費(物件費・委託料)が多い背景とは 

(1)積極的な民間委託(アウトソーシング)
府中市は行財政改革の一環として、市役所の業務を民間企業へ委託するアウトソーシングを早期から進めてきました。これにより、市の職員数や人件費の比率を他の類似自治体と比べて極めて低く抑えている反面、委託料が含まれる「物件費」の割合が高くなる構造になっている考えられます。

(2)充実した公共施設の維持管理・運営
府中市は「ルミエール府中」や「府中の森芸術劇場」をはじめとする、文化・スポーツ・福祉などの公共施設が大変充実していることでも知られています。これらの施設を適切に維持し、PFI事業や指定管理者制度を使って運営するための管理委託料が大きく発生しています。

(3)近年の物価高騰とDX(デジタル化)の影響
また近年のエネルギー価格・物価高騰に伴う公共施設の管理運営費の上昇に加え、国が求める自治体システムの標準化に伴うシステム利用料(ガバメントクラウド利用料など)や、IT技術者の人件費上昇も「物件費・委託料」を押し上げる要因となっているとも考えられます。

①物件費(令和7年度決算から)・・27,033,248円、構成比で20%、これは類似団体と比較すると、かなり上位になります。

②人件費(令和7年度決算から)・・15,174,089円、構成比で11.2%、これは類似団体36団体中、低いなかでのベスト3くらいに入ると思われます。

※類似団体とは・・地方財政、行政運営の分析において、人口規模、産業構造が似ている市町村をグループで分けたとき、同じグループ(累計)に分類されている自治体のこと。総務省や各都道府県が、全国の自治体の財政状況や職員数などを公平に比較・分析するための「共通の尺度」として設定しています。

2, 財政面から見たメリット

この「人件費が低く、物件費(委託物件費)が高い」という特徴は、市の財政の健全性を、決して損ねているわけではありません。一度雇用すると削減が難しい市職員の人件費(固定費)に比べて、民間委託(物件費)は社会経済情勢にあわせて、予算をコントロールしやすいというメリットがあります。そのため、府中市は経常収支比率が低く、財政の弾力性(臨機応変にお金を使える余裕)が全国の自治体でもトップクラスに優秀な、極めて優位な財政力を維持していることにもつながっているとも考えられます。

~府中市の場合、主に以下の公共施設や事業に対して多額の委託費(委託料・運営費)が投じられています。

(1)PFI手法を用いた大型複合施設(運営・修繕)

バブル期前後に建てられた大型施設の老朽化に伴い、民間資金やノウハウを活用するPFIや民間包括委託が積極的に導入されています。

①市民会館複合施設(ルミエール府中) / 中央図書館

PFI事業の1つにルミエール府中と中央図書館があります。この施設の第二期PFI事業が進行中であり、毎年の運営モニタリングや大規模な計画修繕のために多額の委託費(サービス購入料)が支払われています。

(2)インフラ・環境系の包括管理事業(維持管理)

個別に委託するのではなく、地域や業種をまとめて民間業者に一括委託する「包括的民間委託」への移行が進んでいて、これも委託費の大きな割合を占めています。

※包括民間委託とは・・自治体などが公共施設の管理やインフラの維持管理といった複数の業務・施設をバラバラに発注せず、まとめて一つの民間事業者に一括して委託する手法のことです。 人口減少による税収減少や、公共施設の老朽化、技術職員の不足といった課題に対応するため、自治体の業務効率化とコスト削減の切り札として全国的に導入が広がっています。 府中市の場合、代表的なものに「道路包括委託事業」があります。

①道路等包括管理事業(市内市道全線)

市内の道路、橋梁、ペデストリアンデッキ、街路樹、カーブミラーなどの清掃、軽微な補修、区域内巡回、剪定を一括して民間委託しています(北西地区だけでも単年度で約1億円規模)。

③市営住宅、市営公園など長寿命化・修繕包括業務

市営住宅や市営公園の効率的な維持管理・修繕体制を整えるための策定業務などが民間委託されています。

(3)デジタル化・基幹システム標準化(情報システム)

近年、自治体全体のトレンドとして委託費が急増しているのがDX(デジタルトランスフォーメーション)や情報システム関連の運用費です。

(4)国が求める標準準拠システムへの移行・ガバメントクラウド運用

基幹システムの標準化移行に伴い、移行後もIT技術者の人件費高騰やシステム利用料といった高額なランニングコスト(運用委託費)が発生しています。

(5)保健福祉・民生費関連の専門業務(市民サービス)

少子高齢化や複雑化する市民ニーズへの対応のため、福祉分野でも窓口や実務の民間委託が行われています。

(6)子育て世代包括支援・要保護児童等見守り強化事業

ヤングケアラーの実態調査やヘルパー派遣、対象世帯への定期訪問といった伴走型支援業務を専門機関に委託しています。

(7)高齢者・障害者福祉サービスの訪問業務

在宅福祉サービス(寝たきり高齢者への訪問理美容事業など)の事業者への委託料が計上されています。

~私は民間委託に反対ではなく、むしろ積極派かもしれません。ただ一方で懸念材料もあります。これについては、次回のブログでまた掲載させていただきたいと思います。(ゆうきりょう)

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※ 府中市議会議員  ゆうきりょう の朝の駅頭市政報告は、原則、毎朝下記の予定で行っています。駅頭では「市政通信」を配布しています。市政相談、生活相談なども受け付けています。なお雨天時や、自身の都合により中止の場合がありますが、お気軽にお声をおかけください。駅頭には原則、朝5時から8時までいます。

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17 9月

(府中市)基地留保地の「新総合体育館」構想は、民設民営方式がベターではないか(府中市議会議員 ゆうきりょう)

府中市議会議員(国民民主党所属)の ゆうきりょう です。

府中市では浅間町にある基地留保地(14ヘクタール、東京ドーム3.2個分)の敷地活用について現在検討中で、来年度に具体的な計画書が公表される予定です。市議会での質疑応答を聞くかぎり、市は「PFI,PPP」方式(公設民営など官民連携)を活用して5000人規模のスポーツアリーナ兼市民体育館の併用施設の建設を考えているように、私には推測できます。

★民設民営方式のメリット、デメリットは

府中市が浅間町の基地跡地留保地に計画している新総合体育館(5000人規模のアリーナ機能も含む)の整備手法について、民設民営方式を採用した場合のメリット・デメリットを調べました。

1,民設民営方式のメリット

民設民営方式は、民間事業者が自ら資金を調達して施設を建設し、所有・運営までを行う手法です。

①財政負担の大幅な削減・・ 建設費(初期投資)や維持管理費が原則として民間負担となるため、府中市は巨額の公費投入を回避・抑制できます。

②高い収益性と集客力の最大化・・ 民間企業のノウハウと柔軟な経営感覚を活かし、プロスポーツの興行(Bリーグ等)や大規模イベント、レストラン、コンビニ等の多様な商業施設を一体化したスピード感のある運営が可能になります。

③行政側の運営リスク回避・・開業後の集客下振れや、維持管理費の高騰による赤字リスクを原則として民間側が負うことになります。

2,民設民営のデメリット

①公共性の低下と市民利用の制限・・民間事業者は収益を最優先するため、興行利用(プロの試合やコンサート等)が優遇されやすく、一般市民がサークル活動や個人利用で使える時間や枠が著しく制限される懸念があります。

②利用料金の高騰・・ 施設の維持運営費を賄うため、一般の市民利用料金が他の公設体育館に比べて高く設定される可能性が生じます。

③撤退や破綻時のリスク・・万が一、民間事業者の経営が破綻したりアリーナ事業から撤退したりした場合、施設が機能停止に陥り、地域のスポーツ拠点や防災拠点としての役割 が突然失われるリスクがあります。

3,公設民営 と 民設民営、府中市にとって「リスクが少ない」のはどちらか?

(1)府中市が「公設民営(PFI等)」を思考する背景とは

府中市が現在公表している基本構想、議会での質疑を見る限り、現状は従来の手法に加えて「PFI/PPP(公設民営)方式」の導入可能性を軸に検討が進められているように、推察できます。
市が考える今回の構想では単なる「興行用アリーナの誘致」ではなく、現在の老朽化した市立総合体育館(矢崎町)の移転も兼ねています。そのため、災害時の避難所(防災拠点)としての機能や、市民が安価にスポーツを楽しめる場(公共性)の確保も条件となります。

民設民営方式は市の金銭的リスクを減らせる一方で、「市民が使いたい時に使えない体育館になってしまう」という住民満足度が減るリスクもあります。したがって、行政が所有権とコントロール権を握りつつ、民間資金やノウハウを一部活用する「公設民営方式(PFI)」の方が、府中市にとっては政策目的を達成する上でのリスクが少ないと判断されます。

★私なら民設民営方式を採用し、市民向け体育館は現在の総合体育館を活用する提案をしたい

しかしながら私の考えは、府中市にとって財政的リスクが少ない、民設民営方式を提案したいと考えています。理由は①新総合体育館と似た性質の施設として、近隣には飛田給の京王アリーナがあり、また近所には市の芸術劇場もあるなど競合施設がある。

②いったん建設すると、その後の音響設備や建物などの維持管理に通年的コストがかかり、市の負担が増え財政を圧迫する(ランニングコストの増大の懸念)

③近年の物価高騰と人手不足により、建設工事事業費が今後、どれだけかかるかの見通しが、現状でわからない点も心配。

④新総合体育館の最寄り駅が、京王線東府中駅で徒歩15分~20分程度かかり、観客にとって微妙な距離であること。

★新総合体育館完成予定の8年後の日本経済、社会情勢はどうなっているか

新総合体育館については、「新たな魅力の創出により都市間競争力の向上につながる活用を図る」というコンセプトが、方針の柱の1つにありますが、プロスポーツチームの試合を多く招聘することで、府中市内に人流をつくり、地域経済活性化を図ることで、近隣市との都市間競争で優位に立つことが目的の1つです。

しかしながらここで懸念される点が、完成と共用開始が8年後(令和15年度)という点です。果たしてその8年後の日本経済と社会情勢がどうなっているかです。現状考えると、あまり明るい日本経済、社会情勢にはなっていないのではないかということです。今日では急激な物価高騰が日本経済と国民生活を直撃していますが、新体育館の工事費用がどれだけ膨らむかわか、わからないという点が気がかりです。現に新体育館の基本構想段階で、予想される事業費を見込むことはできませんでした。

★民間が自由に考え自由に使える民設民営方式が、企業も手をあげやすい

これだけの大型、多機能スポーツ施設を建設するにあたり、最悪の事態も想定すると、公設民営の場合、市の借金とその後の運営コストだけが残ってしまい、市財政を圧迫するという事態になりかねません。

こうした点を考えた場合、民設民営方式は、民間事業者が自ら資金を調達して施設を建設し、所有・運営までを行う手法であり、府中市にとって財政的リスクがない手法です。民間企業が自由な発想で自由に使用できる方式で、民間企業も開発に手上げやすいのではないでしょうか。

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16 9月

(府中市)浅間町基地留保地の「新総合体育館」構想は、PFI(公設民営)方式がいいのか・・府中市にとってリスクは何か(府中市議会議員 ゆうきりょう)

府中市議会議員(国民民主党所属)の ゆうきりょう です。

府中市では浅間町にある基地留保地(14ヘクタール、東京ドーム3.2個分)の敷地活用について現在検討中で、来年度に具体的な計画書が公表される予定です。市議会での質疑応答を聞くかぎり、市は「PFI,PPP」方式(公設民営など官民連携)を活用して5000人規模のスポーツアリーナ兼市民体育館の併用施設の建設を考えているように、私には推測できます。また現在ある生涯学習センターは解体して、中央文化センターとの複合施設を建設、同留保地内にはスポーツ広場、公園、一定面積の緑地、道路を計画しています。

★PFI(公設民営)のメリット、デメリットは

自治体が検討するスポーツアリーナの整備手法において、「PFI(公設民営を含む官民連携)」と「民設民営方式」が最近では主流のようです。この場合、どちらが優れているかは、「アリーナが建つ地域の市場性と、自治体が求める公共性のバランスによって決まる」ようです。どちらもメリット、デメリットの両方があり、一概にどちらが良いとは言えず、プロチームの有無、人口規模、周辺の競合環境をふまえて最適なスキームを選択する必要があるというのが、専門家の方の指摘です。そこでインターネット上で調べたところ、このPFI(公設民営)方式の主な特徴と、選択の判断基準を比較してみました。

1,PFI方式(公設民営の一種)

自治体が所有権を持ち、民間資金やノウハウを活用して設計・建設から維持管理・運営までを一体的に任せる方式です(Bリーグなどで増えているコンセッション方式もこの発展形です)。

(1)メリット

①公共性と収益性の両立・・ 市民利用(地域の学校・一般利用)の枠を確保しつつ、プロスポーツ興行やコンサートで稼ぐ仕組みを作れます。

②自治体の負担・リスク軽減・・民間の創意工夫により、従来の行政直営に比べて建設・運営コストを削減できます。

(2)デメリット

①財政負担・・建設費の一部や、毎年の運営補助(サービス購入料)として、自治体の公費が一定程度支出され続けます。

②硬直化のリスク・・15〜30年といった長期契約になるため、途中の社会情勢の変化や、指定された民間事業者の経営悪化への対応難易度が高くなります。

3,PFI(公設民営)を選ぶべき「判断基準」とは・・

 (1)「PFI(公設民営)」が向いているケース

①地方都市や政令指定都市で、民間単独では投資回収(採算性)に不安がある。

②老朽化した「市民体育館」の建て替えを兼ねており、一般市民や学校の利用枠をしっかりと残す必要がある。府中市の場合、矢崎町の総合体育館を閉館して、新しい総合体育館に機能を移す考えであり、これにあたります。

③自治体も一定の関与や発言権を維持し、まちづくりの中心拠点としてコントロールしたい。

昨今のトレンドとしては、地方都市において「完全な民設民営」はハードルが高いため、沖縄アリーナや佐賀のSAGAアリーナのように、自治体がPFI等のスキームで建設・所有し、運営をプロチームや専門事業者に丸ごと委託して「稼ぐアリーナ」にする(公設民営型)事例が主流となっているようです。

2,PFI方式が抱える「成功していない」ケースとしての4つの実態

(1)「割高な分割払い」に陥るケース

PFIは、自治体が一度に巨額の建設費を支払う代わりに、20〜30年といった長期にわたり民間事業者(SPC)に分割して対価を支払います。しかし、民間の資金調達コスト(金利)は自治体の地方債金利よりも高いため、トータルの支払額を計算すると、従来通りの公共事業(直営)として建てた方が安かったという本末転倒な事例が少なくないようです。 [

② 需要予測の過大評価(楽観的なバイアス)

特に近年増えている「Park-PFI(公園内への商業施設設置)」や独立採算型の事業において、事業者が受注目的で都合の良い楽観的な収支・集客計画を提出し、自治体側もそれを検証するノウハウがないまま進めてしまうケースです。開業後に売上が計画の半分程度にとどまり、事業者が数年で撤退を余儀なくされる構造的なリスクが顕在化しています。

③ 長期契約による「柔軟性の欠如」

PFIは数十年単位の長期契約を結ぶため、途中で社会情勢や住民ニーズが変わっても、サービス内容や運営費用の変更(仕様変更)が極めて難しいというデメリットがあります。物価高騰や人件費上昇、またコロナのような感染症流行のような不可抗力が発生した際、リスクの押し付け合いになり、官民の紛争に発展することがあります。

④ 自治体の規模による「二極化」とノウハウ不足

政令指定都市などの大都市圏では導入が進む一方、人口20万人未満の小規模自治体では実施率が1〜2割程度に留まっています。小規模自治体には「手続きが煩雑」「PFIの専門知識・ノウハウを持つ職員がいない」「民間事業者が利益を出せるほどの市場規模がない」ため、制度自体が機能していないのが実態です。

3,結局のところPFI(公設民営)は「建設費の後払い」方式にすぎない?

PFI方式は「打出の小槌」ではなく、「建設費の後払い(ビルメンテナンス付き)」として使われているケースも多く見られます。成功させるためには、自治体側がコンサルタント任せにせず、需要が下振れした際の「悲観シナリオ」を想定し、適切なリスク分担を契約段階で設計できているかが成否を分けているようです。

~こうして調べてみると、新総合体育館をPFI(公設民営)方式は、もう少し慎重に考えるべきではないかと思うわけです。また府中市にとって、悲観的なシナリオを想定し、極めてリスクの少ない手段をとるべきだと、考えるものです。次回は、新総合体育館を民設民営にした場合のことについて、触れたいと思います。(ゆうきりょう)

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